コーポラティブハウスのお部屋の利用方法
コーポラティブハウスの専有部分の使用用途については、トラブルの原因となりやすい事柄のひとつです。分譲マンションの場合には、その使用方法は「住まい」に限られることが多く、不特定多数の方が出入りする「エステサロン」「ヨガ教室」や「英会話教室」としての利用は認められないことが多いでしょう。
しかし、コーポラティブハウスの場合には、その成り立ちから利用方法はある程度自由に、暗黙の了解の中で認められていることが多いようです。
コーポラティブハウスで住まい以外の利用方法として多いのが、コロナの影響もあって自宅でパソコンを使って仕事する、いわゆる「SOHO」での利用です。
SOHOの場合には不特定多数の方が出入りするケースは少ないので他の住人から苦情が入るケースはあまりないでしょう。
「エステサロン」「ヨガ教室」「英会話教室」として利用しても良い?
問題になりやすいのが「エステサロン」や「英会話教室」などを開設した場合です。この場合には、不特定多数の方が出入りすることで住人の平穏な生活を脅かしトラブルにつながる恐れがあります。
そもそもコーポラティブハウスのお部屋が「住宅専用」という根拠は、管理規約『標準管理規約では、第12条(専有部分の用途)』の「専ら住宅として使用するもの」と言う文言がベースとなっています。
「専ら住宅として使用するもの」という意味は「居住者の生活の本拠地がそこにある」と解釈されます。
要するにお部屋の利用方法は管理規約で決めるべき事柄なので、仮に管理規約に「住宅以外の用途でも利用できる」と記載すれば、「エステサロン」「英会話教室」を開業しても問題はないということです。
問題となりやすいのは「管理規約」にその利用方法が明示されていない場合です。新しく入居された方が、それまで通用していた暗黙のルールを理解しないで用途を拡大解釈するとトラブルに発展する可能性が高いということです。
管理規約にお部屋の利用方法を明記してトラブル未然防止
お部屋の利用方法は、その建物の住人が話し合って決めることです。後から売買などで購入された方も管理規約に従う必要があります。
住人間で十分な議論を重ねた上で、総会の決議を経て「管理規約」に「専有部分の用途」を定めることが大切です。
トラブルを未然に防ぐ為にも自分たちのコーポラティブハウスの管理規約をしっかりと見直して、住人の意向に沿った「専有部分の使用用途」を記載することが重要です。