コーポラティブハウス管理組合が加入する保険とは
多くのコーポラティブハウス管理組合で加入している「マンション総合保険」を提供している保険会社は複数あります。
一般的には管理会社が代理店となって保険を提案してくることが多いでしょう。それぞれの保険会社ごとに「特徴」や「金額」が少しずつ異なってきます。
従って自分たちのコーポラティブハウスににあった保険を選ぶためには、複数の保険会社から見積もりを取得して内容を比較した上で選択するのが望ましいでしょう。
しかし管理会社がこうした複数の代理店契約をしていない場合には、一つの保険会社の見積りのみが提案されることがほとんどです。複数の保険会社の見積りを比較したい場合には、複数の保険会社と代理店契約をしている企業から、まとめて見積もりを取得する方法が良いでしょう。
個人賠償保険
個人賠償保険は管理組合が加入する「マンション総合保険」に付保することができます。個人賠償保険に加入していれば専有部分つまり部屋の中で起きた下の階への水漏れ事故にも適用されます。個人賠償保険を付保していない場合には、共用部分の配管などからの水漏れについては対応できますが、例えば風呂の水を流し放しっぱなしの状態で忘れてしまい、下の階に漏水被害を与えてた場合には。加害住戸のオーナーに高額の請求がされても保険では補償されません。
地震保険
「マンション総合保険」の基本契約では「地震」や「地震による火災」によって生じた損害は補償の対象とはなりません。これらの損害をカバーするためには地震保険への加入が必要です。昨今ではこの地震保険にも加入している管理組合が多いでしょう。
専有部分の保険には各自が加入する
「マンション総合保険」の補償範囲は基本的に「共用部分」に限られているため「専有部分」の補償は含まれていません。専有部分内の補償が必要な場合には住民自らが専有部分の保険に加入する必要があります。
まとめ:「企画会社」や「管理会社」任せで保険を選ぶのはやめよう!
マンション総合保険は、契約内容によって保証の「内容」や「範囲」が異なってきます。従ってコーポラティブハウス内の全ての「事故」や「事件」が保険金の支払いの対象となるわけではありません。保険の補償範囲は保険会社と結んだ契約内容によって決められ、基本的には代理店が申請を行った上で保険会社が保険金を支払うかの判断を行います。
保険会社はこうした申請書によって保険金を支払うか判断するわけですから、実務では保険の代理店がどのような申請書を作成するかによっても結果が異なってくることがあります。
コーポラティブハウスの場合には「建物完成までの企画会社」が代理店となっている保険に加入したままとなっているケースもありますが、一般的には企画会社は保険についてはあまり詳しくないため、代理店としての役割を十分にこなすことは難しいでしょう。
従って管理組合が立ち上がって最初の保険の更新にあたっては、理事会が中心となって複数の保険会社から見積りを取得した上で自分たちのコーポラティブハウスにあった、新しい保険会社と契約を締結することが望ましいでしょう。