コーポラティブハウスの鉄部のメンテナンス
基本的にコーポラティブハウスの設備の鉄部は、表面に錆が出るのを防ぐための塗装が施されています。
しかし経年によりこのコーティングが劣化することでサビが生じてきます。また「風雨」や「紫外線」の影響で鉄の扉などの塗装の表面に白い粉が浮いてきます。
この現象のことをチョーキング(白亜化)と呼んで既存の塗装が劣化している証拠です。
鉄部の再塗装の周期
鉄部は思いの外劣化が早く進むため鉄部の再塗装の周期は6年程度とされています。
したがって大規模修繕工事の周期の目安とされている12年の中間あたりで鉄部塗装はやり直す必要があるということです。
また鉄部の劣化の状況は、外的要因にも左右されるため海岸沿いなどの塩害がある地域ではさらにこまめな再塗装が必要となってきます。
再塗装前の下地処理の重要性
実際の鉄部塗装工事では既存の塗装をまず取り除くことが重要となります。その後に錆止めを塗布してその後、複数回の塗装を行います。
下地の処理をきちんと行なっていないと、せっかく再塗装をおこなっても下から錆が発生したり、また塗装面との密着が弱いとすぐに塗装が剥がれてくることもあります。
ですから塗装業者の選択にあたっては、全体の見積り額だけではなく「下地処理の方法」や「何回重ね塗り」をおこなうかということをしっかりと確認をする必要があります。
アルミやステンレスの手すりなどのメンテナンス
鉄部の中でも「アルミ」や「ステンレス」は比較的耐久性に優れているといわれています。
しかしこうした部分であっても汚れが付着すると、白い斑点が生じるなどの劣化が起こってきます。
表面に付着した汚れを長期間放置しておくと腐食の原因になることがあるので、「アルミ」や「ステンレス」の手すりは、年に数回の水洗いとからぶきをおこないましょう。
まとめ
コーポラティブハウスでも鉄部は劣化が早い箇所のため定期的なメンテナンスが欠かせません。鉄部は比較的目に付きやすい部分でもあるため、例えば「機械式駐車場のターンテーブル」や「消火設備の扉」などにサビが出ていると管理が行き届いていない建物に見えてしまいます。
またこうした鉄部の錆が進行すると再塗装するにあたって下地の補修が必要となるため余計な出費が必要となります。
長期修繕計画では、大規模修繕工事の周期の中間あたりに、こうした鉄部の塗装工事の費用が計上されていることが通常です。自分たちのコーポラティブハウスの長期修繕計画の中でこうした鉄部塗装工事の見積もりが入っていない場合には長期修繕計画の見直しが必要となるでしょう。