しかし一般的な相場と比較してもあまりにも「管理費が高すぎる」という場合にあは、管理会社への支払いを下げるための対策を理事会を中心におこなっていきましょう。
管理会社への支払いを減らすために管理仕様を見直す
管理費を下げることを検討する場合に、最初にしておきたいのは「管理組合」と「管理会社」との契約内容が記載されている「管理委託契約書」の内容を確認することです。そして管理会社に委託している仕事の内容を見直すために、サービスの「頻度」や「内容」から変更できそうな項目をピックアップしてみます。例えば「日常清掃は週4回だけど週2回」で十分であったり「ガラス清掃の回数を年2回から1回」に変更するなどが考えられます。
【直接契約】管理組合が専門業者に直接業務を発注する
現在、管理会社に全面的に任せている業務の一部を管理組合が行うことによって管理委託費を下げることが可能です。具体的には管理組合が直接専門業者に依頼することで管理会社のマージン分を値下げできる可能性があります。
この場合には複数の専門業者から見積もりをとって、より安価に仕事をしてくれる業者を探すことが重要です。しかし管理組合が直接発注すれば特に理事会の仕事が増えることも忘れてはいけません。
また、専門業者の中には管理組合との直接契約を嫌がる業者も多いためこういった場合には管理会社を通した方がむしろ安価になる場合も多いため注意が必要です。
まとめ
管理費の値下げを検討する場合に一番最初に手をつけなくてはならないのは管理会社への支払額の見直しです。よく誤解されていることとして管理費イコール管理会社への支払いと勘違いすることですがこれは間違いです。
確かに管理会社への支払いは住民から集めた管理費からおこなわれますが、管理費からはそれ以外にも共用部分の「電球の交換費用」や「小修繕費用」など管理組合を運営するにあたって雑多な支出がここからおこなわれます。
しかし実際には管理費から支払われる額の大部分を占めるのが管理会社への支払いであることも事実です。ですから管理会社への支払いを減らせば管理費の値下げにつながる可能性が高いわけです。
管理会社に全面的に任せていた業務の一部を管理組合が直接専門業者に発注することで管理会社への手数料が不要になるため節約につながる可能性はあります。
しかしその場合には、管理組合の負担は大きくなるため「節約する金額」と「住民にかかる負担」のバランスを天秤にかけてこうした管理費の削減に取り組むことが重要となります。