コーポラで機械式駐車場に空きが増えてきた場合の対策
コーポラティブハウスに設置してある駐車場が「平置き」の場合には「維持管理コスト」がそれほどかからないため空きが増えてもあまり問題にはならないでしょう。
しかし維持管理コストの大きい機械式の場合には、空きが増えると「駐車場収入」よりも「維持管理費用」が上回るといったケースも多くなります。
このような場合には何らかの対策を取らないと将来的に「管理費」や「修繕積立金」の値上げといった事態につながりかねません。
機械式駐車場の空きが増えた場合の対策1/駐車場の外部貸し
機械式駐車場の空きスペースを住民以外の外部の方に貸すことができます。
しかし外部の方に貸す場合には駐車場収入が課税の対象になるため、納税処理が煩雑になります。また機械式駐車場の場合には利用できる車のサイズに制限があったり、鍵の受け渡しの手間があったりと外部の方に貸すことは簡単ではありません。
また機械式駐車場の外部貸しでは、第三者が敷地内で車を運転することになるため、安全性の観点から二の足を踏む管理組合も多いでしょう。
機械式駐車場の空きが増えた場合の対策2/機械式駐車場の撤去
昨今では、空きが出て利用していない機械式駐車場を思い切って撤去するというケースも増えています。
駐車場は30年も経てば設備の総入れ替えといった莫大な費用がかかることもあって、使用していない機械式駐車場の半分程度を撤去することで長期的なコストを削減する効果が期待できます。
また撤去して空いたスペースには駐輪場を設置するなどすれば、住民にとっての利便性が高まるメリットもあります。
しかし機械式駐車場の埋め戻しには思いのほか費用が掛かるため撤去費用をどのように工面するかが課題になります。
まとめ
機械式駐車場の空きが増えてくると、その収入を充てにしていた管理組合の収支に悪影響が及びます。空きが増え始めた場合には「住民アンケート」をおこなって、近隣の駐車場を利用している方がいる場合には、敷地内の駐車場の料金を値下げをおこなって利用してもらうなどの対策が可能になります。
しかしそもそも住民の中で車離れが進み、車自体を所有していないとなると住民の方に敷地内の駐車場を利用していただくのは現実的に不可能です。
この場合には機械式駐車場の外部貸しといった方法もありますが、敷地内を第三者が車を移動させることは安全面からあまりお勧めできません。
したがって機械式駐車場の維持管理費用が負担になるようでしたら、思い切って駐車場の撤去ということも選択肢としては考えてみても良いかもしれません。